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大島 武; 伊藤 久義
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.191 - 194, 2004/10
炭化ケイ素(SiC)半導体を用いたpチャンネル金属-酸化膜-絶縁体電界効果トランジスタ(MOSFET)を高線量まで計測可能な線量計へ応用するために、線照射による電気特性の変化を調べた。pチャンネルMOSFETはn型六方晶(6H)SiCエピタキシャル基板上にフォトリソ技術を用いて作製した。ソース及びドレイン領域は800Cでのアルミイオン注入及び1800C,10分間の熱処理により形成した。ゲート酸化膜は1100Cでの水素燃焼酸化により作製した。線照射は0.1MR/hで、室温,印加電圧無し状態で行った。電流-電圧測定を行った結果、しきい値電圧は線照射により単調に負電圧側にシフトすることが明らかとなった。さらに、subthreshold領域のドレイン電流-ゲート電圧特性を解析することで線照射により発生した酸化膜中固定電荷及び界面準位を見積もったところ、固定電荷と界面準位は照射量とともに増加すること、及び固定電荷は110/cm、界面準位は810/cmで飽和傾向を示すことを見いだした。また、チャンネル移動度は、線照射量の増加とともに減少する結果が得られた。これは、界面準位の発生によりチャンネルに流れるキャリアが散乱されることに起因すると考えられる。
Lee, K. K.; 大島 武; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 389-393, p.1097 - 1100, 2002/05
ゲート酸化膜を水素燃焼酸化で作製したnチャンネル及びpチャンネルエンハンスメント型6H-SiC 金属-酸化膜-半導体 電界効果トランジスタ(MOSFET)特性の線照射による変化を調べた。線照射は室温にて8.8kGy(SiO)/hで行った。ドレイン電流(I)-ドレイン電圧(V)特性の直線領域よりチャンネル移動度を、ドレイン電流(I)-ゲート電圧(V)特性よりしきい値電圧を求めた。チャンネル移動度は、nチャンネルMOSFETでは1MGy(SiO)照射後も未照射と同等の値が得られ優れた耐放射線性が確認された。pチャンネルでは40kGy程度の照射によりチャンネル移動度が一時増加し、その後減少するという振る舞いを示した。これは、照射により発生した界面準位の電荷が未照射時に存在する界面準位の電荷を見かけ上補償したためと考えられる。しきい値電圧に関しては、nチャンネルでは照射による変動が0.5V程度と安定した値であったが、pチャンネルでは照射量の増加とともに負電圧方向へシフトし、1MGy照射により5V以上の変化を示した。
大島 武; Lee, K. K.; 大井 暁彦; 吉川 正人; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 389-393, p.1093 - 1096, 2002/05
ゲート酸化膜を水素処理(700)または水蒸気処理(800)することで初期特性を向上させた六方晶炭化ケイ素(6H-SiC)金属-酸化膜-半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)に線を照射を行い、電気特性(しきい値電圧(V),チャンネル移動度())の変化を調べた。線照射は線量率8.8kGy(SiO)/h,室温,印加電圧無しの条件で行った。水素処理MOSFETでは、未照射で0.9VであったVが530kGy照射後には3.1Vまで増加した。また、は60kGy照射により減少し始めた。一方、水蒸気処理MOSFETでは、未照射で2.7VであったVは530kGy照射後も3.3Vであり、変化量は0.6V程度と小さかった。に関しては、180kGyの照射により減少し始め、水素処理MOSFETに比べ優れた耐放射線性を有することが見出された。さらに、subthreshold特性の照射による変化から界面準位・固定電荷の発生を調べたところ、水素処理MOSFETの特性劣化は界面準位の増加に伴いが減少することで解釈できるが、水蒸気処理MOSFETでは多量の界面準位が発生する照射量においてもの減少が見られなかった。これより水蒸気処理MOSFETの酸化膜及び界面は水素処理MOSFETと異なることが示唆される。
平尾 敏雄; 吉川 正人; 森田 洋右; 貝賀 秀明*; 矢田 正信*
JAERI-M 89-207, 128 Pages, 1989/12
使用環境に応じた半導体素子の照射劣化挙動を調べるために、バイポーラトランジスタ2種及びパワーMOSトランジスタを用いて、線照射による電気特性の線量率依存性を求めた。線量率依存性の他に電子線と線照射との比較及び照射温度を-40C~100Cまで変化された時の電気特性の変化も求めた。なお、線照射の線量率は、10R/h~10R/hまでの広い範囲にわたって行った。この結果、高耐圧低速度スイッチング及び通信工業用の2SB603(PNP)トランジスタの電気特性で顕著な線量率及び照射温度依存性が認められたが、高速度スイッチング及び高周波増幅用の2SC764(NPN)及びNチャンネルパワーMOSトランジスタの電気特性では、線量率及び照射温度依存性が少ないことが明らかとなった。
横関 貴史; 牧野 高紘; 阿部 浩之; 小野田 忍; 大島 武; 田中 雄季*; 神取 幹郎*; 吉江 徹*; 土方 泰斗*
no journal, ,
原子力用の耐放射線性半導体デバイスの開発に資するため、炭化ケイ素(SiC)金属-酸化膜-半導体(MOS)電界効果トランジスタ(FET)の線照射による劣化特性や、照射後の劣化特性の安定性について調べた。実験には六方晶(4H)SiC MOSFETと比較のシリコン(Si)MOSFETを用い、1.2MGyまで線照射を行い、その後、室温から360Cまでの熱処理を行った。その結果、1.2MGy照射後にSiC MOSFETのしきい値電圧(V)は初期値に対して3Vマイナス側にシフトしたのに対し、Si MOSFETのVは20V程度マイナス側にシフトすることが判明した。また、照射後、Si MOSFETは室温においても劣化特性が回復するが、SiC MOSFETは室温では回復が見られず、120C以上の熱処理で顕著な回復が見られることが判明した。360Cの熱処理後にはSiC及びSi MOSFETは、それぞれ、未照射の91%及び97%まで回復を示した。このことからSiCとSiでは線照射により酸化膜及び酸化膜と半導体界面に発生する欠陥の種類が異なり、SiCの方が熱的に安定であると結論できる。